「生産性」とはなにか?企業が知りたい生産性向上の要点

 

 

企業活動において、「テレワーク」「生産性向上」「業務効率化」について議論される場が増えているのではないでしょうか。

 

生産性向上とは何か、なぜいま生産性を向上させる必要があるのか。今回は「生産性向上」をテーマにし、通常の業務を円滑にするヒントを紹介します。

 

 

目次

 

1    はじめに

 ・  生産性向上とは

 

 

2    生産性向上が必要な2つの理由とは

 ・ 労働人口の減少にともなう人手不足の解消

 ・  企業の国際競争力の強化

 

 

3    生産性とはどのように算出するのか        

 ・  生産性の種類

 

 

4    生産性が低下する原因

 ・  長時間労働

 ・  マルチタスク

 ・  仕事の属人化

 ・  書類の処理

 

5    生産性向上の事例

 ・  Acrobat DCの紹介

 ・  Acrobat DCの使いこなし術

 

 

6    まとめ

 

 

1.  はじめに

 

仕事をするうえでよく耳にする「生産性向上」という言葉。しかし、言葉の意味について、あいまいな認識の方もいることでしょう。まずは「生産性向上」について解説していきます。

 

 

生産性向上とは

まず、「生産性」とは何かを見ていきましょう。生産性とは「生産諸要素の有効利用の度合いである」と定義付けられています(参考:公益財団法人日本生産性本部/生産性運動についてより生産性とは)。

 

 

企業における「生産性向上」とはすなわち、

 

1. 今までと同じ労働量(経営資源)で、より多くの成果を上げること。

 

2.より少ない労働量(経営資源)で、今までと同じ成果を出すこと。

 

であると言えます。

 

 

 

2.  生産性向上が必要な2つの理由とは

 

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なぜいま生産性の向上が必要とされているのでしょうか。その2つの理由と背景をご紹介します。

 

労働人口の減少にともなう人手不足の解消

 

現在、日本は「少子高齢化に伴う生産年齢人口(15~64才)の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」といった状況に直面しています

(参考:厚生労働省/働き方改革」の実現に向けて)。

 

 

その課題のひとつである少子高齢化にともなう労働解決を目指すのが「働き方改革」です。その改革のひとつの手段として、ICT(Information and Communication Technology(情報通信技術)を駆使した生産性向上が挙げられています。

 

労働人口が減少するにつれて、企業は新たな人材の獲得が難しくなっていきます。限られた人材を活用し、売上、利益を維持、拡大していくのかが重要となります。

 

 

企業の国際競争力の強化

 

公益財団法人日本生産性本部の資料「労働生産性の国際比較2019」によると、2018年の日本の時間あたりの労働生産性は46.8ドルで、OECD(経済協力開発機構)加盟36か国中21位という結果になりました。また、労働者1人あたりの労働生産性は81,258ドルでこちらもOECD加盟36か国中21位となっています。

 

時間あたりの労働生産性と労働者1人あたりの労働生産性は、ともに主要先進7か国の最下位でした。

 

これは言い換えれば、日本より上位の諸外国は同じ期間内でより多くの成果を生み出し、経済的に豊かな生活を実現しているということです。

 

スイスのビジネススクールであるIMD(International Institute for Management)が発表した、2019年の国際競争力ランキングによると、日本は前年から5ランクダウンの30位となっています。

 

企業は、参入してくる海外企業と競合していかなければならないため、今まで以上に生産性を向上させ、国際競争力を向上させることが急務となっています。

 

 

3.  生産性とはどのように算出するのか

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ここまで、生産性とは何か、なぜいま生産性を向上しなければならないかについて説明をしてきました。ここでは、生産性の高低を判断するための算出方法について紹介します。

 

 

生産性の種類

 

 

「生産性」には下記の3つの種類があります。

 

 

1. 労働生産性:

 

労働投入量(額)の1単位あたりの産出量(額)の割合のことで、企業においては、就労者1人あたり(労働1時間あたり)で、どれだけの成果を生み出したか、その伸び率のことを指します。

通常、企業が従業員に対して使用する「生産性」は、この労働生産性のことです。

 

 

2. 資本生産性:

 

企業が保有している資本に対しての生産性のことを指します。

たとえば製造業において、固定資産である設備投資(投入量)に対して、どれだけの生産量があったのか。その伸び率がどうだったのが、資本生産性として算出されます。

 

 

3. 全要素生産性:

 

労働や資本など、すべての投入した量に対する産出量の割合のことを言います。

通常は数値化するのが困難なため、産出した量の伸び率から、投入量の伸び率を引いて算出します。

 

 

 

生産性はどのくらい向上したのかを定量的に測定することが必要になります。その測定方法を2つ紹介します。

 

1. 物的生産性:

 

生産するモノの物量を単位として測定する方法です。額で測定すると変動があり、正確な測定ができない可能性があるので、物量を使用して生産効率や生産能力を測定します。

 

 

2. 付加価値生産性:

 

企業があらたに生み出した金額ベースの価値を単位とするのが付加価値生産性です。売上額(生産額)から、原材料、加工、機械、メンテナンス費用等のコストを差し引いたものです。

3つの生産性を、上記の方法で算出した際の計算方法は以下のようになります。

 

(出典:公益財団法人日本生産性本部/生産性とはより生産性の主な種類

 

 

生産性を測定して数値化すると、自社の現状を把握できるようになります。定期的な数値化によって業務改善のポイントを明らかにすることで、生産性向上に最も適した投資(人員確保や機材導入など)の判断が適切に行なえるようになるというメリットがあります。

 

 

 

4.  生産性が低下する原因

 

企業は就労者の生産性向上を目指し、さまざまな施策を行ないます。しかし、生産性の向上はおろか逆に生産性が低下している場合があります。

 

ここでは、生産性が低下する4つの原因について紹介します。

 

 

長時間労働

 

生産性を低下させる原因として挙げられる最たるものは、長時間労働です。

 

長時間労働による過労死の事件も記憶に新しく、『日本は長時間労働国』と思っている方も多いかもしれません。そこで、2018年度の一人当たり平均年間総実労働時間の国別比較で検証してみましょう。

 

 

(参照:データブック国際労働比較2019/独立行政法人労働政策研究・研修機構)

 

 

 

図表からわかることは、日本では1988 年の「改正労働基準法」の施行をきっかけに、年々労働時間は減少し、2018年には平均年間総実労働時間がもっとも短くなっているということです(1,680時間)。2019年4月より「働き方改革関連法」の施行が順次行われており、今後も日本の労働時間は減っていくものと思われます。

 

では、諸外国のデータと比較してみましょう。もっとも労働時間が短いのはドイツの1,363時間です。ドイツでは厳格な労働時間の管理がされており、1日10時間を超える労働を法律で禁止しています。また、残業や休日出勤のような所定外の労働時間は後日、半休・休日にする、「労働時間貯蓄制度」があります。ドイツはいま、「労働時間を減らす」から「労働時間を柔軟にする」段階にあると言えます。

 

その結果、ドイツでは1人が1時間に生み出すGDPが、長時間働く日本人の約1.5倍という調査結果も出ています。

 

 

 

マルチタスク

 

人件費を抑制するために、1人の就労者がさまざまな業務を行ない、複数の業務を同時に処理していくことを「マルチタスク」と言います。「マルチタスク」はもともとコンピュータ用語で、複数のタスクを切り替えて実行できるシステムのことを指していました。

 

複数業務を同時処理するマルチタスクですが、「人間が行なうマルチタスクは効率が悪い」ということは、現代では一般認識になりつつあります。

 

マルチタスクの研究で有名なスタンフォード大学の研究者クリフォード・ナス氏によると、人間がマルチタスクをするときは、異なる作業を短時間で頻繁に切り替えて実行していることがわかりました。

 

また、マイクロソフトリサーチの発表論文によると、マルチタスクによって集中力が40%減少するという研究結果が出ています

(参考論文:『A Diary Study of Task Switching and Interruptions』)。

 

マルチタスクの場合、仕事の切り替えに時間がかかるため、各業務を最初から最後まですべて行なうよりも生産性は低下します。むしろ、脳が疲労し、ミスが発生しやすくなる、ということもあるでしょう。

 

 


仕事の属人化

 
 

生産性の低下の一因として挙げられるのが、担当者の経験や主観で判断する「仕事の属人化」です。各就労者のタスクや進捗が組織として管理されてない場合、その業務が必要か否か、生産性が向上しているのか否かを、組織として判断する機能が働きません。

 

また、属人化された業務は、不測の事態が発生した際にほかの就労者で対処することができません。属人化した業務を行なう担当者に業務が集中した結果、組織として生産性が低下する可能性もあります。

 

 

書類の処理

 

書類の処理も、生産性の低下の大きな原因のひとつです。

 

テレワークを導入している企業であっても、「書類への署名押印や処理が必要なため、出社しなればならない」というケースが存在することが、アドビが行なった調査でも判明しました

(参考:アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果」を発表

 

紙文化が根強く残っている企業では、紙の書類の整理やまとめにも多大な時間を費やしています。

 

そうした細かいことが、生産性の低下を招く原因になっているのです。

 

 

5.  生産性向上の事例

 

生産性向上は企業にとって早急に取り組むべき課題となっています。その取り組みに役立つツールとしてAdobe Acrobat DCを紹介します。

 

 

Acrobat DCとは

生産性向上に役立つ「Adobe Acrobat DC」を紹介します。

 

Adobe Acrobat DC|Adobe Document Cloud

 

 

Acrobat DCは、Acrobatサブスクリプションソフトウェアで、高機能のPDF管理・編集機能、高度なモバイル機能、ドキュメントクラウドサービスを利用することができます。共同作業がスムーズなり、生産性の向上にもつながります。

 

■ Acrobat DCの機能

 

・  PDFファイルの作成・編集・加工・管理が可能

 

・   共同作業、作業進捗のトラッキング

 

・   PDF化した書類にコメントを書き込むなど、意見交換が簡単

 

・   PDFへの電子サインができる

 

利用環境はパソコンだけでなく、タブレット、スマホにも対応しているので、オフィスはもちろん、出先や移動中でも場所を問わず業務を行なうことが可能です。

 

使用方法や参考事例は下記の記事をご参照ください。

          

テレワークで便利に使えるAcrobatの機能紹介

 

 

Acrobat DCの使いこなし例

 

 

ここでは担当者を悩ます外部取引先との書類のやり取りを、Acrobat DCを活用してスムーズに行なった事例としてアドビの例を紹介します。

 

デジタルコンテンツを扱うアドビでさえも、契約書締結に向けたやり取りでは紙から脱却できない状態でした。スピードが命のビジネス現場において、契約締結などの業務の効率化は課題となっていたのです。

 

そこで契約書作成に導入したのが、Acrobat DCの「アクションウィザード」です。

アクションウィザードとは、Acrobat DCで行なう一連の作業手順を登録し、1クリックで実行可能にする機能で、ユーザー自身が特定の作業手順を登録することで作業効率化を図ることもできます。自分以外の相手にも共有することもできるため、文書管理の統制にも役立ちます。

 

署名は「電子サイン」で行ないます。Acrobat DCには「署名用に送信」という機能があり、契約書のファイルを指定することができます。相手には表示と署名のためのリンクを送付するだけなので、先方にAcrobat DCは必要ありません。この「電子サイン」を用いたことで、契約書締結の時間が数分まで短縮されるに至りました。

 

紙があたりまえだった購買のプロセスは、Acrobat DCでデジタル化・データ化することで、大きな生産性向上につながりました

(参照:Adobe Blog「紙でやっていた購買プロセスを、Acrobat DCでデジタル化・データ化することで、大きな生産性向上を実現 #AcrobatDC」)。

 

働き方改革という流れのなかで、今後、オフィスワークの効率化はますます重要になると言えるでしょう。

 

 

6.  まとめ

 

ここでは生産性向上の意味や算出方法、導入事例を紹介しました。この記事を読んで、次に何をするべきかが見えてきた方もいることでしょう。

 

生産性を向上させるための企業努力として、まず何ができるのか。それぞれの状況に応じて、検討をしてみるとよいでしょう。

 

 

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