電子契約に関する質問

 

私法上、契約は当事者の意思の合致により成立します。したがって、特段の定めがある場合を除き、契約書に押印をしなくても契約の効力に影響はありません。

 

参考)内閣府、法務省、経済産業省 :押印についてのQ&A

 

電子契約の場合、署名形状による法的な効力に違いはありません。メールアドレスや2要素認証、ドキュメントのロック、監査証跡などの情報によって、本人性が確認された人による承認である事実が、証跡に残っていることが重要となります。

 

ごく一部の法令により、紙の書面で合意することが義務付けられている場合があります。また、紙の契約書であれば、書面による通知を兼ねることができるものの、電子契約で行うと別途紙の書面による通知が要求される場合があります。紙の書面が必要な類型は例えば以下のようなものがあります。 

 

法的な要件により書面が必須の文書例

契約累計

根拠条文

定期借地権契約

借地借家法22条

定期建物賃貸借契約

借地借家法38条1項

宅地建物売買等媒介契約

宅建業法34条の2

宅地建物売買等契約締結前の重要事項説明・締結時の契約書などの書面

田建業法35条1項・37条1項3項

マンション管理委託契約

マンション管理法73条

訪問販売等特定商取引における交付書面

特定商取引法4条・5条・18条37条・42条・55条58条の7

労働者派遣個別契約

派遣法26条1項、施行規則21条3項

 

会社の代表者印を法務部長や総務部長が押印する代理押印は、紙の契約において慣習的に行われていますが、印章管理規程などの社内規程や委任状などにより裏付けられているものと見られます。したがって、電子サインで押印する社員の方が、社内規程や委任状などにより押印権限が認められるのであれば、可能です。

 

一方、契約の相手方にしてみれば、電子サインで押印する社員が権限を有しているのか、明確には分からない場合もあり得ます。このような場合、契約の相手方としては、事前に誰が(あるいはどういう役職の人が)電子サインで押印をするのか確認しておき、それを記録しておくなどすることにより、契約の当事者の意思によることを示す証拠を確保しておくのが良いでしょう。

 

  • 文書の真正な成立は、相手方がこれを争わない場合には、基本的に問題とならない。また、相手方がこれを争い、押印による民訴法第228条第4項の推定が及ばない場合でも、文書の成立の真正は、本人による押印の有無のみで判断されるものではなく、文書の成立経緯を裏付ける資料など、証拠全般に照らし、裁判所の自由心証により判断される。他の方法によっても文書の真正な成立を立証することは可能であり、本人による押印がなければ立証できないものではない。
  • 本人による押印がされたと認められることによって文書の成立の真正が推定され、そのことにより証明の負担は軽減されるものの、相手方による反証が可能なものであって、その効果は限定的である。
  • このように、形式的証拠力を確保するという面からは、本人による押印があったとしても万全というわけではない。そのため、テレワーク推進の観点からは、必ずしも本人による押印を得ることにこだわらず、不要な押印を省略したり、「重要な文書だからハンコが必要」と考える場合であっても押印以外の手段で代替したりすることが有意義であると考えられる。

 

電子署名(一般にデジタル署名とも呼ばれます)は、デジタルの世界で個人を証明するための実印のようなものす。デジタルIDの発行には認証機関における審査があり、費用もかかります。一方で電子サインは、クラウドサービスによる認証や、ドキュメントの保管、証跡などを使い、本人性と非改ざん性を証明します。Adobe Signは、標準で電子サインを使用し、オプションとして電子署名を組み合わせてご利用いただけます。

 

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電子サイン

電子メールアカウントやパスワード、企業ID、ソーシャルアカウントなどの要素を用いて署名者認証を行い、さらに署名プロセスの履歴を残すことで「本人性」と「非改ざん性」を満たします。作業の履歴はクラウド上に保存され、ドキュメントを誰がいつ作成・閲覧・署名したのか、署名が完了するまでのステータスをいつでも確認することができます。加えて、署名プロセスの全履歴が記載された「監査証跡」の閲覧・ダウンロードが可能です。正しい内容で処理されたことの証明書としての役割を果たします。

 

電子署名

署名者は、第三者認証機関(認証局)が発行するデジタルID(電子版の身分証明書)を用いて署名を行ないます。署名された文書には、署名者のデジタルID情報が暗号化されて紐づけられており、本人が署名したものかどうか、文書の改ざんが行われていないかどうかを、第三者認証機関を通じて検証・確認を行えることから「本人性」と「非改ざん性」を満たします。

Adobe Signについての質問

 

Adobe Signでは署名を依頼する側がライセンスを所有していれば、署名者や承認者にライセンスは必要ありません。また、署名はブラウザー上で行えるため、ソフトウェアをインストールする必要もありません。

Acrobat DCの署名機能には、Adobe Sign個人版に相当する機能が備わっています。署名機能は個人で使うためのもので、テンプレートの共有やシステム連携などの機能を使用するには、別途Adobe Signの契約が必要です。また、Adobe Sign ビジネス版/エンタープライズ版では、ユーザーや契約書を組織全体で管理する機能が備わっています。

 

詳しくはプラン別機能比較表をご確認ください。

 

Adobe Signの契約を終了した場合、30日間は管理者権限を持つユーザーのアクセスが可能ですが、それ以降はアクセスでなくなり、一定のタイミングでデータは削除されます。閲覧できる期間内に、監査レポートを配置した最終版の書類をダウンロードしていただく必要があります。

 

ユーザーを削除するには以下の2つの方法があり、その際に過去の契約書を別のユーザーに引き継ぐかどうかを選択することができます。

 

1. ユーザーを削除するが、そのユーザーが作成した契約書やテンプレート等は保持する。

削除するユーザーが作成した契約書を含むデータは、削除を行った管理者へすべて引き継がれます。また、事前に後任者などの別のユーザーにデータを引継ぐことも可能です。

 

2. ユーザーを削除し、そのユーザーが作成した契約書やテンプレート等もすべて削除。

 

※ ユーザーを削除する以外に、非アクティブにすることもできます。その場合、そのユーザーはログインや署名の依頼はできなくなりますが、ユーザー情報や作成した契約書などの情報は残ります。 

こちらのページもご参照ください

「GDPR要件への準拠」ユーザーの契約書の削除蘭

 

Adobe Signは、世界最高水準の厳格なセキュリティ基準を満たしているので、安心してご利用いただけます。(ISO 27001、SOC 2 Type 2、PCI DSSなど)。さらに、米国のHIPAA、GLBA、FERPAなどの業界固有の規制にも準拠しています。また、これらの基準について、定期的に第三者機関の監査を実施しております。

 

自社独自の取り組みとして、Adobe Secure Product Lifecycle(SPLC)を採用しています。SPLCでは、ソフトウェア開発のプラクティス、プロセス、ツールを網羅する1,000項目あまりのセキュリティ対策規定に基づき、製品ライフサイクルの様々な段階において徹底したセキュリティ対策を実施しています。 

こちらのページもご参照ください

Adobe Sign 技術概要

 

Adobe Signでは、印鑑を管理する機能はありません。

なお、契約書に押印をする日本の商習慣に合わせて、電子文書に印影の画像ファイルを埋め込む方式を電子サインで利用することも可能ですが、電子契約における押印(印影)だけでは、電子署名法における電子文書の真正な成立を示す推定効は働かないため、Adobe Signにおいては、契約に電子サインする方のメールアドレスや2要素認証、監査証跡等の様々な方法により、本人性の確認と非改ざん性の確保を行うことで、電子文書の真正な成立を証明していくことが可能となります。

Adobe Sign体験版に関する質問

 

Adobe SignのOSおよびブラウザーの要件は以下の通りです

 
  • Microsoft Edge を使用している Microsoft Windows 10、Internet Explorer 11、最新バージョンの Firefox、または Chrome 
  • Internet Explorer 11 以降を使用している Microsoft Windows 8、最新バージョンの Firefox、または Chrome 
  • Safari 7 以降を使用している Mac OS X v11 以降、最新バージョンの Firefox、または Chrome  

 

最新のシステム要件、および、その他の詳細情報(モバイルアプリの要件、言語バージョン、サポートされる文書形式など)についてはAdobe Sign の必要システム構成でご確認ください。

 

アドビ基本利用条件により、「個人用Adobe IDに登録するユーザーは、13歳以上でなければなりません」とされており、生年月日により年齢を判定します。13歳未満の場合には、サービスを利用する資格がないとして、Adobe IDが作成できません。生年月日を正しく入力してください。

詳しくは、アドビ基本利用条件をご覧ください。 

 

Adobe Acrobat DCやAdobe Creative Cloudで使用しているAdobe IDでは、Adobe Signの無料体験を使用できません。Adobe Signの無料体験を実施する場合は、新規でAdobe IDを作成してください。評価用のメールアドレスなどの取得を行い、無料体験版をご使用されることをお勧めいたします。

 

体験版でも10名までユーザーを登録することができます。ただし、体験版はユーザー管理の仕組みが製品版とは違うので、その点はご了承ください。

 

体験版でもMegaサイン機能は使用できます。ただし、体験版の場合は1回に送信できる受信者は3名までとなります。

 

電子契約では法人ではなく自然人としての契約が前提であり、「その人」が署名することが必須となります。画像として社判を利用することはできますが、あくまでも「署名者」が署名する権限を持っていることを双方の合意や社内規定などで取り決めしておく必要性があります。

 

電子契約において、押印はイメージファイルを貼り付けることとなりますが、電子契約における押印(印影)では、電子署名法における文書の真性な成立を示す推定効が働きません。Adobe Signにおける文書の真正な成立は、メールアドレスや2要素認証と証跡、非改ざんの証明により、法的な証明となるため、署名の形式や方法等により、法的な有効性に違いはありません。